九蔵の楽しみ方

岐阜九蔵の酒蔵見学 vol.1〜御代櫻編〜

各地の酒蔵で新酒が搾られている3月某日、フードコーディネーターの蓮沼あいさんと岐阜九蔵の酒蔵へおじゃましてきました!まず初日は、美濃加茂市にある明治26年創業の「御代櫻」さんへ。

このあたりは江戸時代、中山道の太田宿があった場所で、酒蔵がたたずむ木曽川畔は宿場町の面影を色濃く残しています。

 

05_01 ▲中山道沿いには、本陣跡や旅籠跡など宿場町ならではの建物が。

 


岐阜九蔵の『純米吟醸 御代櫻』は、美濃加茂市内の契約農家で栽培された「あさひの夢」と、木曽川の伏流水で醸した正真正銘、美濃加茂産の日本酒。
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2年連続金賞を受賞しており、国内のみならず香港のレストランでも話題を呼んでいるそうです。

今回お話をお聞きしたのは、6代目当主の渡辺博栄さんと杜氏の酒向博昭さん。
「岐阜県は日本の真ん中にあり、東西の要素をミックスした酒造りができます。そして、飛騨と美濃で風土が違うから、バラエティに富んだ日本酒が存在する。その“多様性”が、岐阜の日本酒の魅力だと思うんです」と渡辺さん。

美濃加茂という地域を日本酒で表現した『純米吟醸 御代櫻』は、どんな味わいを目指したのでしょうか?

「口に含んだ時は、米本来の旨みや優しさをしっかりと感じられ、後味はきれいに消えて心地よい余韻を残す…。そんな飲み飽きしないバランスのよいお酒を理想としています」と杜氏の酒向さん。

数年前に発掘したという「あさひの夢」は酒造適合米ではなく飯米なのですが、麹造りと発酵工程の研究を重ね、お米の旨みも香りも損なわない仕上がりにたどり着いたそうです。

 

05_02 ▲25歳の時に杜氏に抜擢され、バイオテクノロジーの知識を生かした酒造りに励む酒向さんと。



そんなお話を伺いながら、いよいよ酒蔵見学へ。
取材時は、蒸米や麹造りの作業は終了していたのですが、酒母(しゅぼ)造りや、もろみの発酵過程を見学させていただきました。

 

05_03 ▲こちらは酒母(しゅぼ)。
蒸米・麹・水を仕込み、もろみの発酵を促す酵母を大量に培養したもの。
その名の通り、日本酒の“もと”です。
発酵によって炭酸ガスが発生し、プクプクと勢いよく泡立ちながら対流しています。



05_04 ▲酒母に蒸米・麹・水を加えて発酵させ、もろみを仕込む巨大な発酵タンク。
4日間にわたり、3段階に分けて仕込む「三段仕込み」が行われ、約1カ月かけて発酵が進められます。
蔵内にたちこめる華やかでフルーティな香りにうっとり。



この後、発酵の終わったもろみを日本酒と酒粕に分離させる搾りの作業や、ずらりと並ぶ貯蔵タンク、瓶貯蔵の冷蔵倉庫など、ひと通り見せていただきました。

「音や香りを間近で体感しながら、醸造過程を見学できたのは貴重な体験でした。
元気いっぱいの酒母や、シュワシュワと音を立てながら発酵するもろみを見て、日本酒は“生きもの”なんだと実感!」と、蓮沼さんもますます日本酒への愛着が増したようです。

御代櫻の渡辺さん、酒向さん、ありがとうございました!

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